睡眠 肌

肌荒れは質の悪い睡眠が原因?睡眠と美肌を底上げする5つの方法

2019/02/28

睡眠の質が落ちることによる肌への影響を、皆さんはご存知ですか?

上質な睡眠は美容のために大切だとなんとなくわかってはいても、その理由をきちんと理解していない方は多いのではないでしょうか。

今回は、睡眠と美肌の関係や、加齢による睡眠への影響、そして睡眠の質を上げる方法を、睡眠コンサルタントである友野なおさんにお伺いし、ご紹介していきます。

大人の美肌は質のいい睡眠から。睡眠と肌の関係とは

人間が睡眠をとるのは、身体と心をゆっくり休めるため。睡眠不足が続くと、身体のメンテナンスが十分でなくなり、健康はおろか肌にも悪影響が出てしまいます。

これには、寝ている間に集中的に分泌されるホルモン「成長ホルモン」が関係しています。成長ホルモンには日中受けたダメージを修復してくれる働きなどがあり、肌には欠かせない存在。

この成長ホルモンは、寝入りばなの最初の深い睡眠時に多く分泌されるため、睡眠前半の時間帯は途切れることなくぐっすりと眠る必要があります。

成長ホルモンがしっかりと分泌されるような「良質な睡眠時間」は、最強の「スキンケア時間」であるといっても過言ではありません。睡眠の質を上げることで、キメが細かく潤いのある肌に近づきます。睡眠の質をあげ、眠りながら肌を磨いていきましょう。

質の悪い睡眠が引き起こす肌トラブルとは

睡眠 肌トラブル

肌は新陳代謝を繰り返すことで健康な状態を保っています。しかし、睡眠不足が続くと、古い角質が剥がれ落ちるターンオーバーの周期が乱れて、肌に老廃物が残ったままの状態に。その結果、乾燥やくすみといった肌トラブルを引き起こしてしまいます。

実際に睡眠に満足できていない方のほうが、あらゆる肌トラブルに悩まされているという調査報告もあるほど。

また、睡眠不足で心身ともにゆっくり休めていないと、自律神経の乱れにもつながり、肌のバリア機能の低下や、大人ニキビなどの炎症といった肌トラブルの原因となります。

今日からできる睡眠の質を上げる5つの方法

そもそも、質の高い睡眠とはどういったものなのでしょうか。まずは、以下の項目を確認してみましょう。

  • □ 朝、アラームを使わなくてもすっきりと目覚めることができる
  • □ 起床時にお腹が空いており、食欲がある
  • □ 毎朝だいたい同じ時間に排便する習慣がある
  • □ 午前中、眠くなることはない
  • □ 休日でも平日のプラス2時間以上は寝だめしない

質の高い眠りとは、寝つきがよく、ぐっすり熟睡して、寝起きが良いこと。上記の確認項目にチェックができていない場合は、熟睡できていない可能性があります。

以下では、睡眠の質を上げる5つの方法をご紹介します。日常生活ですぐに取り入れられるものを集めましたので、ぜひ今日から試してみてください。

睡眠の質を上げる方法1:就寝3時間前には夕食を済ませる

夕食

ぐっすり眠るためには、就寝3時間前には夕食を終えておくことが大切。

人は内臓の温度(深部体温)が下がることで眠くなるというメカニズムをもっています。ですが、寝る直前に食事やお菓子を食べてしまうと、消化器官が活発に動き深部体温が上がってしまいます。

夕食は就寝の3時間前までに食べ終えることを心がけるとともに、納豆や生姜など、快眠につながる栄養素も摂るよう意識をしましょう。

睡眠の質を上げる方法2:入浴は38~40℃のぬるめが快眠ルール

入浴は皮膚温をゆるやかに上昇させ、深部体温のスムーズな低下をうながすとともに、浮力効果で全身が効率よくリラックスできる効果があります。睡眠の質を上げるための入浴ポイントは、シャワーで済ませるのではなく38~40℃のぬるめのお湯に20分程度つかること。そして、就寝時間の1時間~1時間半前に入ることです。

ですが、仕事が忙しいと「ゆっくりお風呂なんて入っていられない!」なんて日もありますよね。そんな時には、「首」「手首」「足首」の3つの首をシャワーや足湯などで温めるようにしましょう。

特に「首」は、頭と身体をつなぐ太い頸動脈が通っている大切な部分。首が冷えると全身の血のめぐりが悪くなってしまいます。手首・足首は筋肉が少なく冷えやすい部分ですので、注意が必要です。

睡眠の質を上げる方法3:リズム運動で「セロトニン」の分泌を促す

リズム運動

有酸素運動と無酸素運動を組みあわせて30分以上行うことが睡眠の質をあげるための理想ではありますが、忙しい毎日の中でジム通いなどを取り入れるのは現実的ではありません。

簡単に日常生活のなかで取り入れられるのが“リズミカルな動き”。ウォーキング、ジョギング、スイミングなど、同じリズムを繰り返す運動のことです。また運動だけでなく、深呼吸、歩く、ガムを噛むといった咀嚼など、一定のリズムを刻む日常動作もリズム運動にあたります。

こうしたリズム運動により、通称幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の分泌が活性化されます。このセロトニンは、脳から分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」の原料となるもの。セロトニンをしっかりと分泌させることにより、深い睡眠につなげることができるのです。ウォーキングなどしっかりめの運動をすることとあわせて、リズミカルに活動することも生活のなかで試してみましょう。

睡眠の質を上げる方法4:パジャマを着て寝返り上手に

睡眠上手な人は、寝返りが上手な人。寝返りは、レム睡眠とノンレム睡眠のスイッチを切り替える役割をはたします。睡眠の質を維持してくれる働きだけでなく、体液や血液の循環や背骨の矯正など、就寝中の身体の健康を維持するための働きがぎゅっとつまっています。もし寝返りが少なく、ずっと同じ体勢で寝続けていると、骨格が歪んだり、むくんだりしてしまうのです。

上手く寝返りをうつためには、スムーズな寝返りをサポートする“パジャマ”を着用しましょう。スウェットや部屋着といったものを着用して寝ると、不必要な摩擦が起こり、うまく寝返りがうてません。

素材としては吸湿性や吸水性があるシルクや綿がおすすめ。特にシルクは人の肌構造に最も近い天然成分でもあり、肌に優しい上に角質ケアの作用まであります。寝ながら全身をつるつるに仕上げてくれるのでおすすめです。

睡眠の質を上げる方法5:「トリプトファン」を摂取する

トリプトファ

睡眠の質を上げるためには、「トリプトファン」と呼ばれる必須アミノ酸を摂取する必要があります。このトリプトファンは、睡眠をうながす「メラトニン」と、メラトニンに変化する「セロトニン」の原料となるものです。

トリプトファンは体内で生成されないため、食事で摂ることがマスト。多く含まれているのは、肉や魚、卵、乳製品、豆類、バナナ、アボカドといった食材です。

とくにバナナにはセロトニン生成に欠かせないビタミンB6や糖質も含まれているため、ぜひ朝から摂取する習慣をもちましょう。忙しくて1分1秒が惜しい朝はつい朝食を欠食しがちになりますが、バナナだけでも食べる習慣をもつのがおすすめです。余裕があれば、ヨーグルトや豆乳といった乳製品と一緒に摂ると良いでしょう。

上質な睡眠で潤いのある肌を目指して

女性ホルモンをはじめ、さまざまなホルモンの分泌が減少しはじめる30代〜40代は、睡眠の質も落ちてしまいます。

また、日本人は先進国26カ国の中でも2番目に“眠らない国”。1番である韓国との差は2分程度です。

仕事や家事・育児で忙しく、どうしても睡眠時間を確保できないこともきっとあるはず。そんな時には、今回ご紹介したようなポイントを押さえ、「睡眠の質」を高めていきましょう。上質な睡眠で、自分自身をしっかりとケアしてあげてくださいね。

友野なお

友野なお

株式会社SEA Trinity代表取締役。睡眠コンサルタント。日本睡眠学会正会員、日本睡眠環境学会 正会員。順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科にて睡眠を研究し、修士号取得。著書に「昼間のパフォーマンスを最大にする正しい眠り方」(WAVE出版)、「大人女子のための睡眠パーフェクトブック」(大和書房)など多数。友野なお公式サイト:Website SLEEP CULTURE